土偶裸摩具羅 -Dogra Magra-

人生は死ぬまでの悪ふざけ

 昨日、印鑑をポンポン押して新居の本契約をしてきた。
 引越しで来るのを除くと、この週末は気軽に秋葉原を堪能できる残り2回のうちの1回だった。
 今日は新宿に用事に出かけて秋葉原に帰ってきた。そうして抱くのは、秋葉原には(僕の好むゲームや漫画などの本は)「なんでもあるけど、なんにもない」印象だ。
 この街に来ればなんでもあると思っていたときもあった。上京したての2000年ごろから数年前までは、まだこの街で買う目当てのものもあった。
 しかし、今では物を溜め込むこともリスクしかないと思うようになり、特に本は電子データになっているのならそれを求めるようになった。
 よく買ったり売ったりしていたゲームソフトも、他人が遊んでいるゲームを見ていたほうがいいなあ、なんて思うようになってきている。
 15年経ったから当然かもしれないが、好む文化の内容も変わってきている。ずっと若いころの残光を引きずって生きてきたが、それももう限界かもしれない。(もちろん自分の中の根本的な部分は、14歳のころに強く影響を受けた文化でできているのだが)
 
 新宿南口のサザンテラスにある紀伊國屋書店が最近お気に入りだ。秋葉原ほどアニメ・漫画・ゲーム関連本の品揃えはよくないが、逆にそれ以外のものは秋葉原の大きな店舗よりも遙かに品揃えがいい。ここで本を見て回るのがとても楽しい。
 今度暮らすところは渋谷と新宿が近い。自分が好きな多摩地区に出るのにも便利だ。(千葉県方面に興味がなかったので、秋葉原という土地のメリットはなかった)
 何をして週末を送ればいいのか。だんだん分からなくなってきている。
 仲良く出かけられる知り合いもいない。趣味は一人でできることだけだ。
 本や動画を見てじっと部屋で過ごすことでもいいのだが、最近とくに実感するのは、土曜日日曜日どちらも外に出ないとやっぱりダメだということ。
 
 最近、とくに地図(路線図)や地形が好きになっている。だから、今週末のように晴れた日なら、本の中で見た風景を辿りに東京の西に出るのもいいと思っていた。
 それは引っ越したあとのほうがいいかな……そんなことを考えていた。
 このまま老いていくのか。