土偶裸摩具羅 -Dogra Magra-

人生は死ぬまでの悪ふざけ

 人間の体ってのはバッファー(緩衝材:あそびの部分)が大きいとつくづく感じる。
 睡眠を何時間とった(だから十分だ、不十分だ)とか、朝からどうも調子が出ないとか、そういうことは実際に出勤してみればなんとかなってしまう。
 厳密に「どこがどうダメだったから、今日はダメなんだ」ということはない。
 眠気やダルさとどうにかこうにか折り合いをつけて、結局退勤時間まで仕事を続けてしまう。(続けていいんだけど)
 そうした日は、帰宅してから「なんか疲れたな」と感じたり、床についたらすぐに眠くなったりする。そういうところで体力回復を調整しているわけだ。
 だからといって、けっこう調子が悪いことに無自覚のまま取り組んで、そのまま悪い方に振り切れてしまうこともある。
 そのへんは「あっ、これはダメなやつだ」という長年の経験とカンで、事前にやめておくだとか、途中で切り上げるだとか、そういった対処が必要になる。
 食べるものや日々の活動(量)の習慣も同じようなものかもしれない。
 その場かぎりの行動では致命的にはならない。しかしこの場合は後から挽回することも、そもそも習慣が何らかの方向に傾いていることに気付くのも難しいので、積み重ねられたものが固定してしまう。
 まあ、自分がもつ性格や意識もだいたいそうか。入ってくる刺激に対する反応を毎回同じにしていれば、それが性格になるんだからね。
 周りの環境はあまり変えられないけど、思っていた以上に自分の中身は変えられるんだと最近気付いたよ。